日本において、産業的にも生活的にも顕著な貢献をなした科学技術を、改めて評価し、その資料を登録する制度。東京の国立科学博物館が制定するもので、正しくは「重要科学技術史資料」という。数多くの成果の中から、「科学技術の発達上重要な成果を示し、次世代に継承していく上で重要な意義を持つもの」や「国民生活、経済、社会、文化の在り方に顕著な影響を与えたもの」に該当するものが選ばれ、その資料が同館の「重要科学技術史資料登録台帳」に登録される。2008年10月9日に、その第1回、23件の資料が登録され、登録証と記念盾の授与式が行われた。登録番号第00001号には、1910年製作の東京電力・電気の史料館(管理者は東芝電力システム、製作者は芝浦製作所)所有の「特別高圧油入変圧器」が選出された。なじみのあるものでは、カシオ計算機の「電子式卓上計算機カシオミニ」(72年製作、第00019号)、日本ビクターの「VHS方式家庭用ビデオ」(76年製作、第00020号)、宇宙開発事業団(現JAXA)の「H-2ロケット7号機」(97年製作、第00023号)が選出されている。登録された資料は、同館ホームページで公開される。