原子力発電所の炉心において、冷却水の喪失などにより核燃料が過熱して溶け落ち、原子炉圧力容器の底部にたまることをメルトダウン(炉心溶融)といい、さらにその溶融燃料が圧力容器の底を溶かして突き破ることをメルトスルー(溶融貫通)という。溶け落ちた燃料のかたまりは、圧力容器の外側を覆う格納容器の底部に落下して堆積(たいせき)する状態となる。東京電力福島第一原子力発電所の事故に関して、政府の原子力災害対策本部は2011年6月7日、1~3号機でメルトスルーが起きた可能性も考えられるとする報告書をまとめ、国際原子力機関(IAEA)に提出した。