2011年3月11日14時46分ごろに発生した、三陸沖を震源とするマグニチュード9.0(M9.0)の巨大地震。日本の地震観測史上最大、世界でも4番目の規模となった。気象庁によれば、震源域は岩手県沖から茨城県沖の南北500キロ、東西200キロの領域で、初めに三陸沖、牡鹿半島の東南東約130キロ付近、深さ約24キロを震源とするM9.0の地震が発生、その後の6分間に断続的に福島県沖、茨城県沖であわせてM8.8の巨大地震が連続して発生し、三つの断層が連動し複雑に破壊された結果、巨大なエネルギーを生んだ。各地の震度は宮城県北部で震度7、宮城県南部・中部、福島県浜通り・中通り、茨城県北部・南部、栃木県北部・南部で震度6強、岩手県沿岸南部・内陸北部・内陸南部、福島県会津、群馬県南部、埼玉県南部、千葉県北西部で震度6弱など、広い範囲で強い揺れを記録した。また、北海道から沖縄にかけての太平洋沿岸で高い津波が観測され、日本海沿岸、オホーツク海沿岸、東シナ海沿岸の一部にも津波がおよんだ。とくに北海道から東北地方、関東地方では気象庁の沖合観測で高さ3.2~7.3メートル以上を記録し、沿岸部では最大十数メートルに達する津波に見舞われた地域もあり、三陸地域沿岸の市町村すべてに壊滅的な被害を与えた。警察庁のまとめでは、28日10時現在、死者は12都道県で1万872人、家族から届け出のあった行方不明者は6県で1万6244人におよび、なお行方不明者の全容把握には至っていない。また、避難生活者は約24万人に達する。建物被害も全壊1万7170戸、流失2165戸となっている。余震活動も活発で、3月27日12時半現在、気象庁発表でM7.0以上が3回、M6.0以上は59回の余震が発生し、なお警戒が必要な状況にある。経済的な被害額について、内閣府は3月23日、損壊住宅、道路などの直接的の被害額が16兆~25兆円との試算を発表した。これは、1995年の阪神淡路大震災の被害額約10兆円を大きく超える。広範な震源域や地震被害から、報道機関では東日本巨大地震、東日本大震災、東北関東大震災などの呼称も用いられている。その後4月1日の閣議で「東日本大震災」と名称が決定した。