欧州宇宙機関(ESA)の新しい小型ロケット。全長30メートル、直径3メートル、重さ137トンで、3段式の固体燃料ロケットと上段液体燃料ロケットの4段式。高度700キロの地球低軌道に1.5トンの人工衛星を打ち上げる能力をもつ。ベガの名称は、北半球で2番目に明るい星、こと座の首星にちなむ。ESAは1998年にベガの開発に着手し、2008年に各段の試験を実施、12年2月13日に1号機を打ち上げた。南米のフランス領ギアナにあるクールー基地から打ち上げられた1号機は、アインシュタインの一般相対性理論を検証するイタリアの小型衛星「LARES」など9基の衛星を搭載し、軌道投入に成功した。小型衛星の需要が増す中、低コストで複数の衛星を打ち上げる能力が注目を集めている。日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)も、新しい小型ロケット「イプシロン」の打ち上げを13年度に予定。イプシロンは全長24メートルで、高度500キロの軌道に450キロの衛星を打ち上げる能力がある。