2009年8月5~15日に開催される「第62回ロカルノ国際映画祭」で特集される日本アニメーションの大回顧展。開催自体はすでに告知済みだったが、09年7月16日、イタリアのミラノにあるスイス・センターにて同映画祭の記者会見が開かれ、ようやく全容が明らかになった。これによれば、日本アニメ最古の作品のひとつとされる「なまくら刀」から、08年の「スカイ・クロラ」に至る約30作の劇場版アニメと、「リボンの騎士」などの手塚治虫作品をはじめとする約20のテレビシリーズなど、100本近い作品群を幅広く網羅して、日本アニメの全体像に迫っている。また、高畑勲監督や富野由悠季監督、GAINAX(ガイナックス)などの特集が組まれるなど、多彩なイベントも行われる。同映画祭は、毎年スイス南部に位置するイタリア語圏の都市ロカルノで開かれ、カンヌ、ベネチア、ベルリンと並び世界4大国際映画祭のひとつともいわれる。09年は、ほかにも日本アニメとして細田守監督の「サマーウォーズ」がグランプリに当たる金豹賞部門に、西久保瑞穂監督の「宮本武蔵―双剣に馳せる夢」が新鋭監督部門にノミネートされるなど、さながら映画祭全体が「ジャパニメーション」に染まった印象だ。「Manga Impact」は、ロカルノ国際映画祭終了後、09年9月16日から10年1月10日までイタリアのトリノ国立映画美術館で展示会が行われる。