パナソニックの乾電池「EVOLTA(エボルタ)」の長持ち性能を実証する、同社のチャレンジ企画シリーズで、身長約17センチの同名の小型ロボットに単三形を搭載して、さまざまな難関に挑戦する。ロボットの開発は、自律移動ロボットのサッカー大会「ロボカップ」で2004年から08年まで世界大会連続優勝を成し遂げるなど数々の実績を誇る、京都大学学内ベンチャー「ROBO GARAGE(ロボ・ガレージ)」の高橋智隆が務める。第一弾は08年に行われ、アメリカのグランドキャニオンの断崖絶壁から垂らされたロープを登りきるというもの。強風や雨、気温の変化などの悪天候に阻まれながらも、6回目となる5月24日のチャレンジで、6時間46分31秒をかけて530.4メートルの登頂に成功した。翌09年には第二弾として、フランスのル・マンサーキットで24時間の耐久走に挑戦。小型の3輪車両に乗った新型のエボルタロボットが、カメラカーの赤外線を追尾しながら走行し、8月6日午前11時15分、24時間で23.726キロを完走。「乾電池を動力に遠隔操作された車両型ロボットの最長走行距離」として、ギネス世界記録に認定された。そして、10年には「EVOLTA WORLD CHALLENGE III 東海道五十三次」と銘打ち、東京の日本橋から京都の三条大橋までの旧東海道を走破する第三弾が企画され、9月23日にスタートした。今回のエボルタロボットは、全長40センチほどの大八車を引くもので、前2回がアルカリ乾電池2本搭載であったのに対し、今回は充電式を採用して12本搭載する。それに合わせて、ボディーカラーも青から緑に変わった。充電は1日に1回のみとし、1日当たり1宿を目標に総計約500キロの道のりを制する。5人のスタッフが随時同伴し、その様子は公式サイト(http://panasonic.jp/drycell/evolta/challenge/53/ust.html)で映像配信されている。天候の悪い日は中断することになるが、悪路や段差や坂道など、今まで以上の数々の難関が立ちふさがることになる。