皮膚科医、薬学研究者、化粧品メーカーなどが参加する日本香粧品学会の下部組織、化粧品機能評価法検討委員会が、化粧品の機能や効果の測定法について、2007年6月にまとめた統一基準。抗しわ、美白、サンスクリーン(日焼け止め)、安全性の4分野について、試験方法、試験期間、評価項目などを詳しく定めた。これまで化粧品は、抗老化(アンチエイジング)に有用な高機能をもち、消費者にも認められていながらも、薬事法により効能表現を制限されていた。さらに、業界統一の効能表示ルールがなく、消費者にわかりにくいという批判もあった。EUではすでに、化粧品に関する統一規制(EU化粧品指令)があり、科学的データに裏付けられたものであれば、しわ・しみなどの改善効果をうたうことができ、この統一規制の導入が世界的な流れになっている。日本でのガイドラインを定めた背景には、消費者が確かな効能の化粧品を選択できるようにするということと、化粧品の国際競争力を高めるということがある。このガイドラインの基準を満たした化粧品については、効能表示が表記できるように、学会が厚生労働省に働きかけていく方針であるという。