中国汽車工業協会などの主催で、2年に一度、中国の上海市で開催される、同国最大級の自動車展示会。2009年4月20～28日に上海新国際博覧センターで開催された第13回は、世界25カ国・地域から約1500社が出展し、過去最大となる約17万平方メートルの展示規模となった。経済の急成長にともない自動車消費国となった中国は、世界的にもまれな巨大成長市場であり、各国の企業にとっては販売拡大のチャンスでもあるため、「ビッグスリー」と称されるアメリカの三大自動車メーカーのうち、深刻な経営危機に陥っているゼネラル・モーターズやフォード・モーターも参加。ドイツのポルシェは、新型の「パナメーラ（Panamera）」を世界で初めて公開し、話題を呼んだ。一方で、現地メーカーの態勢も強化されており、各社とも数多くの代表車種や新型車を集め、特に、電気自動車など、最新技術を導入した、いわゆるエコカーの展示で環境配慮をアピールするメーカーも現れはじめた。ところが、外国メーカーの人気車種のデザインをまるごとコピーしたような自動車までが登場し、中国における知的財産権保護の意識の低さを露呈することとなった。特に、海馬汽車の「M2」は、日本のマツダ「デミオ（中国名はMAZDA2）」に、また吉利汽車の「GE」はイギリスの高級車「ロールスロイス」に、そのカラーリングの特徴までが酷似していた。