日本の学生野球の健全な発達を図るために作られた憲章。アマチュア野球のフェアの精神など、その理念がうたわれている。1946年に基となる「学生野球基準要項」が制定され、50年に学生野球憲章の形にまとめられた。第十三条に「選手又は部員は、いかなる名義によるものであっても、他から選手又は部員であることを理由として、支給され又は貸与されるものと認められる学費、生活費その他の金品を受けることができない」と定められている。2007年4月12日、プロ野球の西武球団が早稲田大学野球部の選手に金銭を渡していた問題にからみ、その選手の出身校の専修大学北上高校が、野球部員の学費を減免する奨学金制度を用いていたことが発覚。同校はこの制度を廃止、野球部は解散した。野球以外のサッカーなど、他のスポーツでは学生野球憲章のようなものはなく、スポーツ奨学金制度を導入している高校や大学は少なくない。専大北上高と同様の制度を使って、有望な選手をスカウトしている野球強豪校がほかにもあるとみられ、波紋を呼んでいる。