長野県長野市にある寺院。約1400年前の創建とされ、無宗派だが住職は天台宗と浄土宗の住職が共同で兼務し、両宗の39寺院によって運営されている。本尊は、阿弥陀如来の向かって右に観音菩薩、左側に勢至(せいし)菩薩が安置された一光三尊阿弥陀如来像だが、絶対秘仏とされ、拝観はできない。そのため、数え年で7年に1度、鎌倉時代に模刻された「前立(まえだち)本尊」(重要文化財)が開帳される。出入り自由の広い境内には、1707年に再建された国宝の本堂や、重要文化財の山門(三門)、経蔵などが建ち並び、年間延べ650万人が訪れる名所となっている。1998年の長野オリンピック開会式では、善光寺の鐘が平和を祈って突かれた。北京オリンピック開催に向けて2008年4月26日に日本で行われた聖火リレーに際しては、当初決まっていた聖火出発地を、「文化財や信者を守らなくてはいけないという安全上の問題と、チベットの僧侶弾圧への憂慮」から辞退した。ほぼ同時期に、1750年に建立された山門の内部が約40年ぶりに一般公開され、初日は平日にもかかわらず1時間待ちの行列となった。山門の特別拝観は8月をのぞく11月末まで。