美術作家のヤノベケンジによる、全高7.2mの巨大なロボットキャラクター。もともと「トらやん」とは、腹話術人形にチョビヒゲを付けたり、いわゆるバーコード頭にするなどした本体に、黄色い“放射線感知服”「アトムスーツ」を着せた全高0.96mの創作キャラクター。その名が暗に示すように、当初は阪神タイガースのユニフォームを着せていた。世界各国の言葉を話し、宇宙語の呪文を唱え、ポーランド民謡「森へ行きましょう」を歌って踊るという設定のもと、絵本「トらやんの大冒険」「トらやんの世界 ラッキードラゴンのおはなし」で物語展開がなされ、また、独特な世界観を生かしたアートイベントが各地で開催されている。ジャイアント・トらやんは、このトらやんが巨大ロボット化したものとされ、全身を金属パネルで覆ったメタリックな外観をもつ。腰や腕を振って踊るほか、大きな丸い目を発光、まばたきさせ、口を動かして「森へ行きましょう」を歌い、炎を噴く。操縦のための指令装置には音声認識技術を採用、子供たちの声でコントロールされるように認識基準が合わせられている。2009年3月には、東京の六本木ヒルズでパフォーマンスを展開、同年8月22日から10月12日まで開催される大阪市のイベント「水都大阪2009」の一環として、大阪市役所のロビーに展示される。同氏はこのイベントに当たり、中之島図書館で上映される教育フィルム「トらやんの世界」の制作や、中之島公園ローズポート周辺で回遊するアート船「ラッキードラゴン」の製作など、随所に参加・協力している。