山梨県甲府地方のB級ご当地グルメの名称。上白糖としょうゆを煮詰めたたれで、砂肝やハツ、レバー、産まれる前の卵のきんかんなどの鳥もつをからめたもの。通常の煮込みとは異なり、強火でもつの水分を飛ばし、たれをからめることで、もつのうまみを閉じこめることができる。1950年ごろに甲府市内のそば屋で考案され、市内に広まっていったと言われる。2008年の甲府市の調査によると、市内近郊で甲府鳥もつ煮を出すそば屋は51店舗あった。甲府市では、08年6月に地域の活性化をはかることを目的に、甲府市職員の有志10人で「みなさまの縁をとりもつ隊」を結成、イベントへの出典など甲府鳥もつ煮の普及活動を開始した。10年9月には、B級ご当地グルメの祭典「第5回B-1グランプリ in 厚木」で、初出場ながら甲府鳥もつ煮が1位のゴールドグランプリを獲得し、一躍、その名を全国に広めた。