京都大学が2008年4月1日に設立する、野生動物の研究組織。人と野生動物の共存への貢献を目的に、絶滅の危機にさらされているチンパンジーやゴリラなどの保護や、動物園、水族館との連携による環境教育の研究などを行う。大学の研究部門が動物園などと連携するのは日本で初めて。研究拠点を京都大学の吉田キャンパスに置き、京都市動物園には研究者を常駐、チンパンジーを群れで飼育し、認知発達などの研究を行う。名古屋の東山動物園とも連携し、動物福祉の分野などで共同研究する。また、野生ニホンザルの観察施設である幸島(こうじま)観察所(宮崎県)やチンパンジー保護区「チンパンジー・サンクチュアリ宇土」(熊本県)などの運営も担当する。センター長には、福祉長寿研究部門客員教授である林原類人猿研究センターの伊谷原一所長が就任。