母子手帳(母子健康手帳)の男性版。父親の立場から、妊娠、出産、育児をサポートするために活用してもらおうと、市町村の保健所などで配布している。母子手帳が、母子保健法に基づきすべての妊婦に交付され、子どもの発育や予防接種といった健康記録としての性格が強いのに対し、父子手帳は、子育てガイドブックのようなねらいで作成されており、内容や入手方法もそれぞれの自治体で異なる。母子手帳同様、子どもの成長記録を記入できるほか、メッセージを書き込んだり写真をはるスペースを設けているものもある。また、妊娠初期から出産までの母胎の変化、妊婦への気配り、新生児と接する際の注意点などをわかりやすく解説。育児休業制度や保育所など子育て支援サービスの紹介などもある。父子手帳配布のサービスは、1995年に東京都が作成した「父親ハンドブック」を初めに、採用する自治体が増えている。その背景には、父親の子育てへの参加意識の高まりがみられる。