3年に1度横浜市で開催される、日本を代表する現代アートの国際展。2001年に始まり、05年、08年と開催され、10年目の節目の今回で4回目を迎える。開催期間は11年8月6日~11月6日まで。運営母体が国際交流基金から横浜市に移り、横浜美術館が初めて主会場の一つとなったほか、従来の「横浜トリエンナーレ」から名称も変わった。そのほか主会場は、日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)。他会場にはヨコハマ創造都市センター(YCC)など。総合ディレクターは逢坂恵理子横浜美術館館長、アーティスティック・ディレクターはパリを拠点に活躍するキュレーターの三木あき子が務める。「OUR MAGIC HOUR-世界はどこまで知ることができるか?-」を開催テーマに、身の回りの科学や理性では説明できない世界や日常の不思議、魔法のような力、神話、伝説、アニミズムを基調とした、国内外のアーティスト77組(79人)の作品約300点以上が展示される。横浜美術館の虹色で描かれた屋上看板と正面に並ぶ巨大で奇怪な彫刻群はスイスのウーゴ・ロンディノーネの制作。横尾忠則の「黒いY字路」連作や、ベトナム人と日本人の両親を持つジュン・グエン=ハツシバの、ホーチミン市と横浜市の地図を元に人々が走った軌跡をGPSで追跡して満開の桜を表現した「呼吸することは自由:日本、希望と再生」など、東日本大震災から生まれた作品も話題となっている。湯本豪一の妖怪コレクションも展示されている。会期中は美術だけでなく音楽、演劇、映画、古典芸能などのイベントプログラムも数多く用意され、さまざまな文化をつなぐ試みがなされている。