アメリカ大リーグの守備のベストナインに対する表彰で、2006年に創設された。同じく守備表彰であるゴールド・グラブ賞(1957年創設)が各チームの監督、コーチの投票によって決まるのに対し、フィールディング・バイブル賞は客観的なデータ分析に重点を置き、セイバーメトリクス(野球の統計学的分析手法)の創始者であるビル・ジェームズなど専門家10人の投票で選ばれる。またアメリカン・リーグとナショナル・リーグに分けずに両リーグからメジャー最高の9人を選び出す点、外野手部門でなく左翼手、中堅手、右翼手とポジションを特定する点も、ゴールド・グラブ賞と異なっている。シアトル・マリナーズのイチローは、ゴールド・グラブ賞を2001年から10年連続で獲得しているが、フィールディング・バイブル賞は06年、09年、10年の受賞となっている。受賞回数でイチローを上回っているのは、通算4回のアルバート・プホルス一塁手とヤディエル・モリーナ〔ヤディエル,モリーナ〕捕手(ともにセントルイス・カージナルス)の2人。