聴覚障害者(ろう者)の国際スポーツ大会。1924年にフランスで夏季大会が、49年にオーストリアで冬季大会が初めて開かれ、ともに一時期を除き4年に一度、開催されている。身体障害者の「オリンピック」であるパラリンピックからは、95年に離脱している。24年に設立され、94カ国が参加する国際ろう者スポーツ委員会(International Committee of sports for the Deaf)により、ろう者自身が運営する国際的スポーツ大会で、参加者は世界中に通じる国際手話でコミュニケーションをとり、友好を深める。聴力による参加資格が設けられ、安全確保のため、競技中の補聴器着用は禁止されている。競技では、スタートの合図を視覚的にすること以外、オリンピックと同じルールが用いられる。夏季大会では陸上、バドミントン、バスケットボール、ビーチバレーボール、ボウリング、自転車、サッカー、ハンドボール、柔道、空手、オリエンテーリング、射撃、水泳、卓球、テコンドー、テニス、バレーボール、水球、レスリングの19競技、冬季大会ではアルペンスキー、クロスカントリースキー、スノーボード、カーリング、アイスホッケーの5競技が行われる。2011年2月には、スロバキアのタトラ市で、世界25カ国・地域から438人(日本からは21人)の選手が参加して第17回冬季大会が10日間の日程で開催される予定だったが、スロバキアデフリンピック組織委員会の都合により直前に中止となった。