フランスの名演奏家マルグリット・ロン(Marguerite Long 1874~1966)とジャック・ティボー(Jacques Thibaud 1880~1953)によって1943年に創設され、若手音楽家登竜門として、チャイコフスキー国際コンクールなどと並んでよく知られる国際コンクール。ピアノ部門、バイオリン部門に分かれ1年交代で開催される。2010年はバイオリン部門で、11月13日、5人のファイナリストによる最終選考が行われ、日本人で札幌市出身パリ在住の18歳、成田達輝が、シベリウスのバイオリン協奏曲ニ短調を弾き、入賞最年少で2位となり、同時に特別賞のセサム(音楽著作権協会)賞を受賞した。成田は、3歳からバイオリンを始め、06年第60回全日本学生音楽コンクール中学校の部全国大会で優勝。桐朋女子高校音楽科(男女共学)に在学中の09年、日本音楽コンクール2位。卒業後、10年10月からパリ市立13区音楽院(モーリス・ラベル音楽院)で学んでいる。師はフランスのバイオリニスト、ジャンジャック・カントロフ。優勝はフランスのソレンヌ・パイダシ(25歳)だった。ロン・ティボー国際音楽コンクールの日本人過去受賞者には、ピアノ部門では、松浦豊明、清水和音、藤原由紀乃、野原みどり、田村響。バイオリン部門では、小林美恵、樫本大進、山田晃子らが優勝したほか、清水高師、横山幸雄、梯剛之、南紫音らが入賞している。