財団法人日本漢字能力検定協会が公募して、最も多く寄せられたその年の世相を表す一文字の漢字。毎年12月12日の「漢字の日」に合わせて1年を振り返り、京都の清水寺の貫主が揮毫(きごう)して発表する。2010年は、総数28万5406通のうち「暑」が1万4537票(5.09%)を集めトップであったことが11日に発表された。応募者が選んだ理由としては、夏の猛暑日の連続で全国で熱中症にかかる人が続出、海外でもモスクワでは最高気温を更新し、チリの鉱山事故で地下700メートルの暑い環境下に作業員33人が閉じ込められながらも全員が無事生還したニュースなどが、多くの人々に強い印象を与えたことによる。2位以下は、「中」(上海万博や経済発展など中国への関心)、「不」(行方不明高齢者、経済的な不安など)、「乱」(政治や気候の乱れ、海外との関係の悪化)、「異」(円高や大相撲放送中止など異常な出来事)、「国」(国際的イベントや国同士の関係を揺るがす出来事)、「高」(夏の高気温や野菜やたばこ税値上げなど価格の高騰)、「嵐」(奄美大島の嵐、嵐のような国内外の情勢、アイドルグループの「嵐」の人気)、「熱」(熱くなったワールドカップなどスポーツイベントと高気温)、「変」(天候、政治、外交で変化が激しい年)などと続いた。