2010年5月19日にロンドンオリンピック組織委員会が発表した、12年夏に開催されるロンドン・オリンピックとパラリンピックの公式マスコット。オリンピックマスコットがウェンロック、パラリンピックマスコットがマンデビルとよばれる。シルバーを基調としたスタイルはロボットのようなデザインで、顔にある大きな一つ目はスポーツの感動などを映像として伝えるカメラを表し、頭には名物ロンドンタクシーの「TAXI」サインから着想した黄色いライトがのる。オリンピックスタジアムの建設に使われた鉄の最後のしずくを、建設に携わった老工員が退職の日に拾い、双子の孫のためにこの鉄片から作った人形が動き出した、との物語がイギリスの児童作家マイケル・モーパーゴによって設定されている。ウェンロックの名前は、「近代オリンピックの父」クーベルタン男爵がオリンピックを創設するきっかけのひとつとなった、多種目のスポーツ大会「ウェンロック・ゲームス」が開催されたイングランド中部の村、マッチ・ウェンロックに由来する。マンデビルの名前は、脊髄を損傷した兵士のために1940年代に作られたストーク・マンデビル病院にちなんでおり、この病院が患者たちのケアを目的に始めた「ストーク・マンデビル・ゲームス」はパラリンピックの先駆けとされている。