カンヌ国際映画祭の一部門である「監督週間」に貢献した監督に贈られる賞。監督週間の主催者でもあるフランス映画監督協会(SRF)が2002年に創設し、毎年1人を選出する。過去の受賞者は次のとおり。ジャック・ロジェ(02年)、クリント・イーストウッド(03年)、ナンニ・モレッティ(04年)、センベーヌ・ウスマン(05年)、デビッド・クローネンバーグ(06年)、アラン・カバリエ(07年)、ジム・ジャームッシュ(08年)。09年5月14日、第62回カンヌ国際映画祭で、日本人で初めて河瀬直美監督が同賞を受賞した。河瀬監督は、1997年に監督週間に出品した「萌の朱雀」で新人監督賞のカメラドールを、07年には「殯(もがり)の森」で審査員特別大賞のグランプリを受賞している。なお、監督週間は、カンヌ国際映画祭が主催のコンペティション部門やある視点部門とは異なり、別組織であるフランス映画監督協会によって1969年に創設された部門で、欧米であまり知られていない新人の制作者やその作品などを広く紹介している。