Christ(キリスト)+mas(ミサ、礼拝のこと)を意味し、キリスト教における救世主、イエス・キリストの生誕を祝う日のこと。降誕祭ともいう。しかし、イエスの生涯を記した新約聖書(福音書)には、現在はパレスチナ自治区にあるベツレヘムで生まれた、という記述はあるが、誕生日には触れられていない。12月25日とされたのは、4世紀ごろで、325年のニカイア公会議でキリスト教の教義が整理されて以降、当時、ローマ帝国内に広く流布していたミトラス教の冬至を祝う日を取り入れる形で定着していった。「1年のうち昼が最も短く夜が最も長くなる日」である冬至は、太陽が再び活動を始める日と考えられ、さまざまな民間信仰でも聖なる日とされている。キャンドルを灯したり、ツリーを飾ったり、贈り物を交換しあうといった習慣は、ヨーロッパ各地の冬至を祝う行事や祭礼にその起源が見られる。なお、教会歴では日没を1日の変わり目としており、24日の夜、すなわちクリスマス・イブにはすでにクリスマスが始まっていることになる。