国際的に広がったボードゲームである囲碁の世界チャンピオンを決定するため、1988年に創設された大会。正式名は、協賛企業の名を冠して世界囲碁選手権・富士通杯という。世界7カ国と地域で予選を勝ち抜いた21人と、シードされた3人(前大会優勝・準優勝・第3位の3棋士)合計24棋士による、トーナメント方式による勝ち抜き戦。対局ルールは、日本語による秒読みも含め「日本囲碁規約」に基づくなど、日本をホームとする棋士にはやや有利な環境となっている。それゆえもあってか、大会初期の初回~5回こそは、日本(日本棋院所属)が優勝を占めたものの、第10回大会(1997年)を除き、優勝は、実力に勝る韓国(韓国棋院所属)か中国(中国圍棋協会所属)の定番と化している。第21回大会は2008年4月から7月まで行われ、シードの3棋士のほか、中華台北(1)、ヨーロッパ(1)、北アメリカ(1)、中国(5)、韓国(5)、南アメリカ(1)、日本(7)からの24棋士によって競われ、決勝戦は、韓国の李昌鎬九段との対戦の結果、中国の古力九段が優勝した。優勝賞金は1500万円、準優勝は500万円となっている(賞金総額3346万円)。