新しいアートの動向を愛知から世界へと発信する国際芸術祭。「トリエンナーレ」とはイタリア語で「3年ごと」の意で、美術用語としては3年に一度開かれる展覧会を指す。主催は愛知県や名古屋市などで構成される実行委員会で、24カ国地域から、約130組のアーティストや団体が参加。現代美術を基軸にダンス、演劇、オペラなどの舞台芸術や、屋外でのパフォーミングアーツなどを披露する。2010年8月21日、記念すべき第1回が開幕。芸術監督に国立国際美術館館長の建畠晢(たてはたあきら)を迎え、「都市の祝祭 Arts and Cities」をテーマに10月31日までの72日間、愛知芸術文化センターや名古屋市美術館などの会場だけでなく、名古屋の都市空間全体をアートに変える。開幕直後に話題を集めたのは8月21~24日に上演された平田オリザ作・演出の演劇「森の奥」。08年の作だが今回は「ロボット版」と銘打ち、世界で初めて人間とロボットが自然な会話で共演を果たした。ほかにも世界的に知られる草間彌生や塩田千春、蔡國強(ツァイ・グォチャン)、楊福東(ヤン・フードン)などが出品。会期中は草間のデザインした水玉のプリウスが、展示のほかアーティストの送迎などで街を走り回る。