ダマスク系のバラの総称。独特の強い芳香(ダマスク香)が特徴で、古くから香料の原料として利用されている。特にブルガリアのバルカン地方で栽培されているカザンリク(Kazanlik)が有名。なお、ダマスク・ローズは、厳密にはオールドローズの一種であるロサ・ダマスケナ(Rosa damascena)を指し、このロサ・ダマスケナを基本種として生まれた品種をダマスク系という。ロサ・ダマスケナは、ロサ・ガリカ(Rosa gallica)とロサ・フェニキア(Rosa phoenicia)の自然交雑種だといわれ、16世紀にヨーロッパに導入されたとされる。日本ではその香りの高さから、香水のみならず、化粧品や清涼飲料水、洋菓子などで利用され、人気が高い。