2006年9月、フランス人イラストレーターのジェラルド・ゲルレが、ピクサースタジオのアートディレクターで、イラストレーターの堤大介に提案し、実現した国際的チャリティーアートプロジェクト。作品を描いたスケッチブックを、アーティストが次のアーティストに手渡し、最後にオークションにかけ、その落札金額を寄付するという趣旨。参加アーティストは短編アニメーション「木を植えた男」のフレデリック・バックや、スタジオジブリの宮崎駿など総勢71人。4年半の歳月をかけ12カ国をリレーし、11年10月17日にベルギーのブリュッセルでオークションに出品。他の関連出品物も含めた落札額は総額7万6000ユーロ(約830万円[当時])。その後にオリジナルが書籍化され、フランスとアメリカで販売、その本の印税と、オークションでの収益が発展途上国の識字教育などを推進する非営利団体ルーム・トゥ・リードに全額寄付された。それによって、ラオス、カンボジア、ベトナム、ネパール、スリランカに図書館が建設された。日本でも12年8月に「スケッチトラベル」(飛鳥新社)として出版され、売り上げの一部が寄付される。