公益財団法人日本スケート連盟が主催する、フィギュアスケートの日本一を決める国内競技会。毎年恒例で年末に行われる。1930年に第1回大会が行われてから、第二次世界大戦による中止などを除いて、2012年12月21~23日の大会で第81回を数える。国内日本一を決定するほか、翌年2月に行われる四大陸フィギュアスケート選手権(ISU Four Continents Figure Skating Championships)、世界ジュニアフィギュアスケート選手権(ISU World Junior Figure Skating Championships)、3月に行われる世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships)の最終選考会を兼ねる。競技種目は男女シングル、ペア、アイスダンスであるが、当該競技者がいない場合はこれを除く。参加資格は東日本選手権、西日本選手権の成績上位者、特別強化選手、東・西選手権免除選手、および日本スケート連盟フィギュア委員会が推薦するジュニア選手。男子では現在、浅田真央や小塚崇彦のコーチを務める佐藤信夫が最多10勝、本田武史が6勝でそれに続き、女子では伊藤みどりが最多9回の優勝を誇る。女子シングルではトリノ・オリンピック出場をかけた2005年第74回大会が激しい代表枠争いとなり注目された。結果、村主章枝が優勝、2位浅田真央、3位荒川静香、4位恩田美栄、5位中野友加里となったが、浅田がオリンピックの年齢規定に達していなかったため、村主、荒川と、6位に終わった安藤美姫が代表選考ポイントで3位ということで選出され、恩田と中野が涙をのんだ。第81回今大会は、2012~13年シーズン前半戦のグランプリシリーズ大会7戦のうち5戦で優勝した最強日本男子の、世界選手権代表3人を決めるという、かつてない熾烈な戦いとなり大きな話題となった。ショートプログラム(SP)世界歴代最高得点をもつ18歳の羽生結弦が、連覇のかかったエース高橋大輔を振り切り初優勝。無良崇人が、小塚崇彦や織田信成を抑え4年ぶり2度目の3位。また女子は、浅田が2連覇、2位に村上佳菜子、3位には全日本ジュニア優勝の宮原知子(さとこ)が入った。四大陸選手権、世界選手権代表にはともに、男子シングル羽生結弦、高橋大輔、無良崇人、女子シングル浅田真央、村上佳菜子、鈴木明子(4位)が選ばれた。アイスダンスはキャシー・リード/クリス・リード組。世界ジュニア選手権には、男子はジュニア勢トップの成績7位に入った田中刑事と10位の日野龍樹。女子は宮原知子と、5位健闘の本郷理華が選ばれた。