ニュージーランドの北島にあるワイポウア森林保護区にそびえる樹齢1200年以上の古木。2009年4月23日、この木と屋久島の「縄文杉」との間に「姉妹木」関係が締結され、「ワイポウアの森」を共有するファーノース、カイパラ両地区の市長と先住民マオリの「テ・ロロア族」代表、それに屋久島町の日高十七郎(となお)町長らが当地に集まり、調印式を行った。世界各地に存在する歴史的・文化的に価値の高い古代木同士が姉妹木関係を構築することで、環境保護や文化交流、観光振興などの推進を図るニュージーランド政府観光局の「The Family of Ancient Trees―古代木ファミリー―」プロジェクトの一環で、姉妹木は今回が第一弾。「タネ・マフタ」とは、マオリの言葉で「森の神」を意味し、彼らの創世神話にも登場する信仰の対象。ナンヨウスギ科に属する針葉樹カウリの木で、高さ51m、胴回り13.8m。樹齢は1200年とも2500年ともいわれ、現存する同種の木としては最大級。一方の縄文杉は高さ25.3m、胴回り約16.4m、樹齢は一説に7200年とも言われ、「縄文時代から生きている」ということで、こう呼ばれるようになった。