犬の愛好家団体などがドッグショーでの審査などで適用する、犬種ごとの「美しい純血種の姿形」基準の俗称。2009年1月12日、愛犬家団体としては最も古い歴史をもつ、イギリスの「ケネルクラブ」が、犬の健康を重視した新基準を発表した。ドッグショーで優勝するような犬を目指し、愛犬家やブリーダー(繁殖家)は近親間や若齢間での交配を行うが、繰り返すと障害が出たり、短命になったりすることがある。たとえば、人間の好みで鼻が低く改良されたブルドッグやパグは、呼吸がしづらく体温調節がしにくい傾向をもつ。ケネルクラブは、ブルドッグやシーズー、ラブラドルレトリバーなど76犬種の審査基準のうち、209項目を変更。過剰なしわを認めない、体と地面の間が付きすぎないよう脚は少し長めに、目を痛めたり暑すぎたりする長い毛は駄目、遺伝的に障害が出やすい毛色は認めないなど、犬種ごとに審査基準に健康面からの改訂を加えた。愛犬家団体としてはほかに、日本を始め84の国と地域が加盟する国際畜犬連盟(FCI)があり、ケネルクラブは未加盟だが、今回の基準変更が与える影響は大きいとされる。