メディア芸術の創造と発展を図ることを目的に、アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門で世界中から作品を募り、優れた作品を顕彰するとともに、受賞作品展を開催する芸術祭。1997年に第1回が開始され、2011年で第15回となる。主催は文化庁メデイア芸術祭実行委員会。アート部門は、インタラクティブアート、メディアインスタレーション、映像作品、デジタルフォト、グラフィックアート、ウェブ作品などが対象。エンターテインメント部門は、ゲーム(ウェブゲーム、ソーシャルゲームなどを含む)、映像作品(ミュージックビデオ、広告映像、特殊映像効果・表現など)、遊具(フィギュアなど)、キャラクター、アプリケーション・ソフトウエアなどが対象。アニメーション部門は、劇場公開、テレビ、オリジナルビデオアニメーション(OVA)、短編などが対象。マンガ部門は、単行本、雑誌掲載、自主制作・同人誌、ウェブマンガなどが対象となる。11年12月15日、第15回文化庁メディア芸術祭受賞作品が発表された。同年7月15日~9月22日に公募した国内と海外57カ国・地域からの2700件以上の作品の中から、高い創造性と芸術性を基準に、4部門それぞれ大賞1作品、優秀賞4作品、新人賞3作品が選ばれた。また審査委員会推薦によりメディア芸術に貢献した功労賞1人も選出。アート部門の大賞は、山本良浩の映像作品「Que voz feio(醜い声)」。エンターテインメント部門の大賞は、大八木翼・馬場鑑平・野添剛士・John Powellのウェブ作品「SPACE BALLOON PROJECT(スペース・バルーン・プロジェクト)」。アニメーション部門の大賞は、新房昭之監督のテレビアニメーション「魔法少女まどか☆マギカ」(TBS系)。マンガ部門の大賞は、岩岡ヒサエの「土星マンション」(小学館IKKICOMIX)。功労賞にはアニメーション作家でプロデューサーの木下小夜子が選ばれた。12年2月22日~3月4日、国立新美術館で受賞作品展が開催されるほか、その後関連国内各地や海外で上映・展示される。