マンガ、アニメ、ゲーム、小説などで主に美少年同士の性愛を描いた女性向けの作品ジャンル。「少年愛」を直訳した和製英語で、これを愛好する女性を「腐女子」と呼ぶ。「やおい」「JUNE(ジュネ)」「ショタコン(正太郎コンプレックス)」などともいうが、各々ニュアンスが違う。2010年4月26日、大阪府が府青少年健全育成条例に基づき、同ジャンルを扱うマンガ誌8誌を「有害図書類」に指定すると発表。これまで同性愛は「性的少数派」として対象外だった。指定を受けると18歳未満への販売・閲覧が禁じられ、一般図書と区分した陳列が義務付けられる。この分野は、森茉莉の耽美な諸作や稲垣足穂の「少年愛の美学」などを遠い祖先とし、萩尾望都、竹宮惠子ら「24年組」と呼ばれる女性マンガ家たちの諸作により、1970年代後半に大きく花開いた。またこのころ「Comic JUN」(のちの美少年誌「JUNE」)が創刊、同誌と深くかかわった作家栗本薫(中島梓)も「真夜中の天使」(79年)を書いている。80年代になると、同人誌などで「アニパロ(アニメ・パロディ)」が隆盛を迎え、少年マンガなどの主人公らを同性愛カップルに見立てる遊びが定着。これらは当初自虐的に「やおい」(語源は「ヤマなし、オチなし、イミなし」)と呼ばれていたが、オリジナル作品が増えるにつれて成り立ちへの思いも薄れ、「JUNE」を中心に「ボーイズラブ」という表現を使うようになっていった。