スウェーデンのユッカスヤルビ村にあるホテル。宿泊棟の建物、ベッド、ソファ、机などが、すべて氷と雪でできており、教会や映画館、バーなども併設されている。ホテルの外気温が、氷点下30度以下に下がっても、室内は氷点下5度~8度前後に保たれる。ホテルの前身は、ユッカス社が管理する氷のドームで、訪れた人の要望に応えて、1990年からホテルを開業した。毎年、2~3月ごろに、村の近くを流れるトルネ川の氷を切り出して、夏は冷凍倉庫で保存し、11月ごろから毎年新しいデザインで造る。12月には開業し、翌年4月末の営業終了後に、氷は溶けて、川へ戻る。ここ数年は、建設着工の遅れや、営業終了が予定より少しずつ早まっていることなどから、地球温暖化の影響も指摘されている。また、ホテルの建造には、世界中の建築家や彫刻家がかかわるが、日本人では、酒井浩慶さんが、スイートルームの内装をデザインしたことでも知られる。2007~08シーズンの客室は80室で、宿泊料は、時期や部屋のタイプによって異なるが、スイートのダブルルームは1泊1人当たり1950クローナ(約3万2500円)~、ダブルルームは1人当たり1450クローナ(約2万4000円)~、子どもは6歳まで無料、7~12歳は475クローナ(約8000円)となっている。