ポップス界の頂点「キング・オブ・ポップ(King of Pop)」の呼び名で知られながら、2009年6月25日に50歳の若さで急逝したアメリカの音楽アーティスト、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson 1958年8月29日生まれ)が同年7月からロンドンのO2アリーナで公演するはずだったコンサートタイトルにして、未発表となっていた新曲のタイトル。同曲は1983年にポール・アンカ(Paul Anka)との共作「I Never Heard」が原曲とされている。また、同公演でクリエイティブ・パートナーとなっていたケニー・オルテガ(Kenny Ortega)が監督を務めたドキュメント映画「マイケル・ジャクソン THIS IS IT(原題はMICHAEL JACKSON’S THIS IS IT)」が、同年10月28日から世界各国でいっせいに公開。ロンドン公演に向けて死の直前まで行われていたリハーサル映像を中心にまとめた内容で、超人的なダンスやアクションのパフォーマンス、最新の技術を導入した映像効果や音響効果など、ステージ演出の数々をスタッフやサポートメンバーたちと妥協なく緻密に構築していく姿が描かれている。同作品は、当初は2週間の期間限定上映とされていたが、公開初日の全世界興行収入だけで2010万ドル(約18億4000万円)に達する勢いを見せ、アメリカをはじめ日本でも上映期間を延長するにいたった。また、この公開と同時期に発売された、映画と同名の最新アルバムは、新曲「THIS IS IT」を含めて劇中で演じられる数々のヒット曲が収録されており、同年11月14日付のアメリカ「ビルボード(Billboard)」チャートで初登場全米1位を記録し、日本でも同月9日付の「オリコン」アルバムランキングで初登場1位となっている。