「近代建築の巨匠」ル・コルビュジエ(Le Corbusier 1887~1965)が日本に残した唯一の建築物。2008年2月4日、国連教育科学文化機関(UNESCO ユネスコ)の日本政府代表部は、同美術館が「ル・コルビュジエの建築と都市計画」22件の一つとして、世界文化遺産に一括登録されることを目指し、フランス、ドイツ、スイス、ベルギー、アルゼンチンの5カ国と共同で、ユネスコに推薦書を提出した。1959年竣工。無駄な装飾を排したコンクリート打ち放しの建物で、地上3階地下1階。列柱で建物を浮かせたり、屋上庭園を設けるなど、ル・コルビュジエ作品の特徴が随所に見られる。一括登録はフランスの発案で、日本には2007年3月に打診があった。これに応えて日本では、同年9月に世界遺産暫定リストを提出、12月には国の重要文化財に指定するなど、前提となる手続きを整え、08年1月30日には、6カ国の署名式を終えた。なお、当初7カ国23件だったが、最終的にインドが外れた。世界遺産に登録されるかどうかは、09年7月ごろに決まる予定。