北海道旭川市旭山動物園が始めた独自の動物展示法。これまでの動物園で主流だった標本のような「分類学的展示」などとは違い、動物それぞれの種が持っている行動を引き出し、野生動物が本来持っている特徴的行動や能力を展示する。1997年に誕生したバードケージ「ととりの村」に始まり、「ぺんぎん館」(2000年)、「オランウータン空中運動場」(01年)、「ほっきょくぐま館」(02年)、「あざらし館」(04年)など、同園は次々と斬新な展示施設を生み出してきた。これらの努力が実を結び、04年の7、8月には、初めて東京の上野動物園を抜いて月間入場者数全国一となり、年間でも05年からは上野に次ぐ国内2位の座を占め、06年からは300万人を超えるまでに至った。この成功に刺激を受け、上野動物園(東京都)、多摩動物公園(東京都)、東山動植物園(名古屋市)、八景島シーパラダイス(横浜市)など、全国の有名動物園、水族館でもこれに追随する動きが活発化している。