長野県軽井沢町で、2006年夏にスタートしたフードフェスティバル。建築家の西森陸雄と編集者の土田美登世が、信州サーモン、信州黄金シャモや小布施丸なす、穂高のパプリカなど地元の食材や生産者と、全国の一流人気シェフ、それを味わう美食家たちを結びつけた「食」のイベントとして発案した。地産地消や食材のブランド化につなげようと自治体も共催。クーカルとは、元来は「食う(Cu)」と軽井沢の「Cal」を組み合わせた意味だったが、このイベントが全国各地への広がりを見せつつある今は、フランス語で食・料理を意味するcuisineの「Cu」と、カルチャーの「カル」を組み合わせた造語としている。4回目となる「クーカル2009」は09年7月25日から9月22日まで。その日、その場限りの特別料理を日替わりで味わう完全予約制の「シェフズテーブル」には、フレンチ「レカン」の高良泰之、イタリアン「パッソ・ア・パッソ」の有馬邦明、日本料理「さゝ木」の佐々木浩など、そうそうたる27人のシェフが登場。その他、カジュアルな雰囲気で予約なしに気軽に楽しめる「カフェ&レストラン」などもある。08年は約1万人の集客があったことから、新たに富士急行と奈良県がそれぞれ地元の食材を使って「Cu-Cal in 山中湖」(09年7月11日~8月30日)、「Cu-Cal in 奈良~第1回奈良フードフェスティバル2009」(09年11月3~23日)を開催。09年から「ニッポンを食で元気に!」をスローガンにかかげ、全国へと広がる美食のフードツーリズム運動を目指している。