障害のある人が、エロティックな映画を映画館で楽しむことができるように、バリアフリーのための工夫をこらした映画を制作し、上映するプロジェクト。バリアフリー映画に力を注ぐ映画制作・配給会社の「シグロ」「レジェンド・ピクチャーズ」と、トイレやエレベーターなど場内設備のバリアフリー化に取り組んできた映画館「ポレポレ東中野」(東京都中野区)が進めているもの。これまでも、副音声や字幕をつけるなど、映画のバリアフリー化は行われてきた。しかし選ばれるのはまじめな作品ばかりだったうえ、視覚障害者のために状況を説明する副音声は、ヘッドホンをつけて聴くものだった。これに対して、「エロバリ」作品では、普通の音声とともに、状況を女性の声で情感豊かに描写するナレーションがあわせて入っており、ヘッドホンは無用。聴覚障害者のための字幕も分かりやすく表示されている。2010年8月21日、第1弾として「ナース夏子の熱い夏」「私の調教日記」がポレポレ東中野で公開。両作品とも、監督・脚本は「もう頬(ほお)づえはつかない」「四季・奈津子」などで知られる東ヨーイチ(東陽一)。上映期間は同年9月17日までだが、10月8日にはDVDの販売とレンタルも開始。さらに11月にはシリーズ第2弾の公開も決定している。