広島県広島市をホームタウンとするプロサッカークラブ。2012年11月25日、Jリーグディビジョン1(J1)第33節でセレッソ大阪を4対1で下し、クラブ創設20年目にして初の年間優勝を果たした。チームの前身は、1938年創部の東洋工業(現・マツダ)サッカー部。クラブ設立は92年で、Jリーグ創設当初からリーグに参加している、いわゆる「オリジナル10」の一つ。リーグが2ステージ制だった94年に前期サントリーシリーズを制しているが、年間優勝はヴェルディ川崎(当時)に阻まれている。天皇杯では4度の準優勝。2002年と07年にはJ2降格も経験した。12年シーズンは、かつて広島や日本代表でMF(ミッドフィルダー)として活躍した、森保一(もりやす・はじめ)監督が就任。従来の攻撃的なサッカーに加え、守備も安定したことで首位争いを繰り広げ、2位のベガルタ仙台を振り切った。エースの佐藤寿人は22ゴールを挙げて得点王、2012Jリーグアウォーズでは最優秀選手賞(MVP)も受賞した。チーム名は、日本語の「三」とイタリア語の「フレッチェ(矢の意味)」からなる造語で、戦国武将の毛利元就が一族の結束を説いたとされる「三本の矢」の故事に基づく。育成に定評があり、下部組織出身の中心選手が多い。クラブカラーは紫、マスコットキャラクターはツキノワグマをモデルとした「サンチェ」と「フレッチェ」。ホームスタジアムは広島ビッグアーチ。