芸術家として自立できる可能性を秘めた才能豊かな新人音楽家を発掘し、その育成と支援を行うことを目的として、2003年に創立された音楽コンクール。東京文化会館(公益財団法人東京都歴史文化財団)、読売新聞社、花王株式会社、東京都が主催。2012年で10回目を数える。審査は、ピアノ、声楽(ソプラノ、メゾソプラノ、アルト、テノール、バリトン、バス)、弦楽(バイオリン、ビオラ、チェロ)、金管(ホルン、トランペット、トロンボーン)、木管(フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット)の5部門で行われるが、木管部門は第5回(07年)以降、金管は第6回(08年)以降、それぞれ隔年開催となった。応募資格は、日本国籍を有する者、または日本に在住する外国人登録者(国籍不問)で、応募年齢は声楽の33歳を除いて30歳まで。非公開の予備審査、第1次予選を経て、公開審査の第2次予選、本選と進む。本選では、オーケストラとのコンチェルトで音楽性や技術を競い、また各部門で聴衆による投票を行い、強く印象に残り最も多い票を得た出場者には「聴衆賞」が贈られる。各部門1位は、東京文化会館で「優勝者コンサート」に出演。また1~3位までの入賞者には賞金、賞状のほか、東京文化会館主催事業・東京都交響楽団事業等への出演やリサイタル支援などが行われる。12年8月31日、第10回全4部門の入賞者が決まった。ピアノ1位高橋優介、2位桑原志織、3位梅村知世。弦楽1位小川響子(バイオリン)、2位上野通明(チェロ)、3位瀧本麻衣子(ビオラ)、清水公望(バイオリン)。声楽1位該当者なし、2位宮里直樹(テノール)、嘉目真木子(ソプラノ)、3位該当者なし。金管1位該当者なし、2位滝田姫子(トロンボーン)、3位氏家亮(ホルン)。