高知県で毎年8月に開催されている、高校生を対象にした漫画の全国大会。正式名称は全国高等学校漫画選手権大会。高知県は、横山隆一、やなせたかし、はらたいら、青柳裕介、黒鉄ヒロシ、西原理恵子といった著名な漫画家を輩出しているため、漫画を文化資源と位置づけており、1992年に296校の参加でスタート。北海道東川町の「写真甲子園」、愛媛県松山市の「俳句甲子園」といった、文化系甲子園の元祖といわれている。参加は1校あたり1チーム(3~5人が共同で作画)。予選を通過した30校が、高知市で2日間にわたって行われる本選大会に出場し、発表されるテーマに沿った作品を5時間半の制限時間内に仕上げては、出来を競い合う。
第17回となる2008年大会には、45都道府県から326校がエントリー。岐阜県の多治見西高校が初出場ながら最優秀賞に輝いた。今大会の予選では、小学館グループの漫画投稿サイト上で応募作品の人気投票を実施して審査に反映したほか、フィギュア制作会社「海洋堂」が、応募作品の中から、魅力的なキャラクターをフィギュア化する、といった試みも行われた。また本選大会では、漫画出版大手4社(集英社、講談社、小学館、秋田書店)の雑誌編集長ら約30人が、有望な選手のスカウトや、持ち込みの受け付けを行う「出張編集部」を会場内に設け、漫画界の明日を担う新たな才能をいち早く発掘しようと、しのぎを削った。