財団法人出版文化産業振興財団(JPIC)と日本書店商業組合連合会が主催して、2010年の「国民読書年」からスタートした、成人式に自治体が新成人へ本を贈る事業。読書を通じて自立した社会人になってほしい、という願いが込められている。新成人にはリストアップされた20冊の中から、希望する1冊が贈呈される。選んだのは書評家の北上次郎や翻訳家の金原瑞人法政大学教授のほか、モデルで女優の杏や俳優の児玉清など、6人の著名人。20冊のリストには、「生物と無生物のあいだ」(福岡伸一)、「蝉しぐれ」(藤沢周平)、「夜のピクニック」(恩田陸)、「ペスト」(カミュ)、「穴」(ルイス・サッカー)など、内外のバラエティーに富んだ著作が並んでいる。10年の成人式で実施したのは千葉県袖ヶ浦市、茨城県大子町、島根県東出雲町、鳥取県日吉津村の4自治体。JPICでは、今後5年以内に全国約180の自治体に取り組んでもらえるよう働きかけていく方針という。