スピードスケートや自転車競技のトラックレースで、複数人のチームで行う追い抜き競技のこと。パシュート(pursuit)は追跡、追撃の意味で、チームパシュートは団体追い抜きとも表記される。スピードスケートのチームパシュートは、オリンピック競技としては2006年のトリノ・オリンピックから採用されている。3人が1組となり、対戦する2チームが、トラックのホームとバックの両ストレッチ(半周ずれた位置)で同時にスタート。縦に並び、空気抵抗が大きい先頭の位置を交代しながら、1周387.36mのトラックを、男子は8周、女子は6周する。その間に相手を追い抜くか、チーム最後尾(3人目)の選手が先にゴールした方が勝利。対戦はトーナメントで行われ、負けたチームは順位決定戦を行う。並び順を交代する回数や時期は自由で、短距離型の選手のスピード、長距離型の選手のスタミナを生かす形でチームを組み作戦を立てる。自転車競技のトラックレースにおけるチームパシュートも、同様のルールだが、オリンピック競技は男子のみで1チーム4人の編成。国際オリンピック委員会(IOC)は、12年ロンドン・オリンピックで、女子競技としてもチームパシュートを採用すると発表している。