ニューヨークを拠点として映画批評を行う批評家の組織、ニューヨーク映画批評家協会(NYFCC)が選出する映画賞。賞の設立は1935年で、アメリカの同種の映画賞では最も歴史がある。新聞社のストライキの影響を受けて発表が中止された62年を除き、毎年12月に発表され、1月に授賞式が行われる。賞は作品賞、監督賞、男優賞、女優賞、助演男優賞、助演女優賞、脚本賞、外国映画賞、撮影賞、ドキュメンタリー賞、アニメーション賞、新人監督賞などの部門に分かれる。同賞は、毎年2月に発表されるアカデミー賞ノミネートの前兆と見なされており、アカデミー賞の前哨戦としても注目を集める。NYFCCによれば、これまで協会賞を受賞した作品の43%がアカデミー賞作品賞を受賞している。2012年は12月3日に発表され、イスラム過激派グループ、アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン殺害を描いた「ゼロ・ダーク・サーティ」が作品賞を受賞した。なお、ニューヨーク以外のアメリカのおもな映画批評家協会賞には、ロサンゼルス映画批評家協会賞、ボストン映画批評家協会賞、全米映画批評家協会賞などがある。