文化庁、国立文化財機構及び文化財・美術関係団体との連携協力で結成した、大学研究者や博物館学芸員、自治体職員らによる官民の専門家組織のうち、実際に現地で被災文化財の救出・保護活動を行う前線部隊の通称。東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)によって被災した文化財等の緊急保全と、損壊建物やがれき撤去に伴う貴重な文化財等の廃棄、散逸を防止するために、2011年3月30日に文化庁が立ち上げた「東北地方太平洋沖地震被災文化財等救援事業(文化財レスキュー事業)」に基づくもの。国・地方の指定等の有無を問わず、絵画、彫刻、工芸品、書跡、典籍、古文書、考古資料、歴史資料、有形民俗文化財等の動産文化財及び美術品を対象に、救出し、応急措置をし、当該県内または周辺都県の博物館など保存機能のある施設での一時保管を行う。4月13日現在、文部科学省の調べでは、被害は国が指定や選定にかかわった国宝や重要文化財だけで498件。それ以外の被害文化財等も多く、保護の見通しには厳しいものがある。