ひとコマの授業単位(モジュール)を15分程度の短い時間とし、学習内容に応じてモジュール数を組み合わせる授業のこと。モジュール学習とも呼ばれる。もともとモジュールとは構成単位、基準単位のことで、建築物の基準寸法や電気機器などの構成部品の意味で用いられていた。漢字や英語の読み書き、算数の計算など、短時間の集中力が効果をあげる反復練習には少数のモジュールをあて、理科の実験や図工などには多数のモジュールをあてる。広島県尾道市立土堂小学校前校長の陰山英男が、反復練習による基礎学習の徹底化を掲げ同校でモジュール授業を始め、成果をあげたことで話題となった。現在でも同校では、火・水・木曜日の1時限目にあたる45分を15分×3モジュールにわけてモジュール授業を実施している。陰山は2008年10月に大阪府の教育委員に就任。大阪府の全国統一学力テストの順位は2年連続で低迷しており、基礎学力定着のために府内の小・中学校でのモジュール授業導入を検討しているという。他県でも、通常の授業にあわせて部分的にモジュール授業を実施する小・中学校が増えている。読み・書き・計算の反復練習で脳を活性化させ、1日の学習効果を高めるというねらいで、始業前や1時限目などをモジュール授業にあてている学校が多い。