角川グループホールディングスが、中国で創刊した月刊コミック誌。2011年9月5日創刊号発売。日本の出版社が中国で月刊コミック誌を手掛けるのは、これが初めて。発売は、同社と中国国営出版社グループの湖南中南出版伝媒集団が10年4月に共同で設立した現地法人「広州天聞角川動漫有限公司」(以下天聞角川)。天聞角川は、日系企業としては初めて中国での出版販売ライセンスを取得。10年10月からは角川グループが発行するライトノベルの翻訳出版やキャラクターグッズの開発・販売などを開始し、11年5月には人気ライトノベル「涼宮ハルヒ」シリーズ最新作「涼宮ハルヒの驚愕」の世界同時発売にも参加するなど、着実に業績を重ねてきた。「天漫」創刊にあたっては、すでに大きな実績を上げている台湾での成果を踏まえ、日台からベテラン編集者を派遣。ノウハウの伝授をはじめ、入念な準備を進めてきた。創刊号の目玉は、「機動戦士ガンダム」シリーズ最新作「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」や「涼宮ハルヒの憂鬱」の中国人マンガ家によるコミカライズ版、「新世紀エヴァンゲリオン」オリジナル版など。また、中国の人気マンガ家Buddyと有名原作者風息神泪がコンビを組んだ「初・未ONCE AGAIN」をはじめ、現地オリジナル作品も多数掲載する。204ページで価格は12元(約145円)、毎月5日発売。角川グループでは、同誌の刊行によりコンテンツ普及や海賊版の撲滅を促し、さらにはグッズ化、アニメ化、ゲーム化などのワンソース・マルチユース展開も図っていくという。