ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムの、イエス・キリストが生まれたとされる洞窟の上に建つ教会で、キリスト教徒にとっては重要かつ神聖な聖地。降誕教会、生誕教会とも。クリスマスには世界各地から巡礼者が訪れ、ミサが行われる。330年ころ、コンスタンティヌス大帝とその母ヘレナによって建設されたとされるが、6世紀半ばにモザイクの床を残し焼失した。その後、ユスティニアヌス帝によって再建された。現在は、区画を分けて、カトリック、ギリシャ正教、アルメニア正教の三宗派が管理している。パレスチナからの申請を受け、2012年6月29日、国連教育科学文化機関(UNESCO ユネスコ)は、ロシアのサンクトペテルブルクで開催した世界遺産委員会で、聖誕教会と巡礼の道の世界遺産登録を決定した(賛成13、反対6、棄権2)。パレスチナでは初の世界遺産であり、危機遺産リストにも同時登録された。パレスチナはこれに先立ち、11年10月にユネスコに正式加盟していた。