直木賞作家の角田光代(かくたみつよ)の同名小説(中央公論新社)が原作で、成島出(なるしまいずる)が監督した映画作品。2011年4月29日公開。主演は井上真央、助演に永作博美、小池栄子、劇団ひとりなど。自らは母になれないことに絶望して不倫相手の赤ん坊を誘拐。逃亡生活を続けながらも4年間必死で子育てをした野々宮希和子(永作博美)と、その誘拐犯を母親と思い込んで育ち、実の両親の元に帰ってからも家族となじめずに心を閉ざして生きる恵理菜(井上真央)のヒューマンサスペンス。「八日目の蝉」は05年読売新聞に連載され、10年に放送されたNHKテレビドラマでは希和子を檀れいが、恵理菜を北乃きいが演じて話題となった。12年3月2日、第35回日本アカデミー賞が発表され、作品賞、監督賞に加え、井上真央が主演女優賞を、永作博美が助演女優賞を受賞したほか、脚本賞、撮影賞、照明賞、録音賞、編集賞、音楽賞の最多10冠を獲得した。