トヨタ自動車が、マイクロプレミアムカーとして、2008年11月20日に国内発売した超小型車。スモールカーの概念を塗り替える、従来にない「高機能小型車」をコンセプトに、高性能と質感を備えた戦略車として開発された。車名のiは、「個性(individuality)」や「革新(innovation)」、「知性(intelligence)」の意味が込められ、Qは、「品質(quality)」や、言葉の音としての「立体的な(cubic)」、新しい価値観とライフスタイルへの「きっかけ(cue)」が由来とされている。ボディーサイズは、全長2985mm×全幅1680mm×全高1500mmと全長が3mに満たず、軽自動車規格の3400mmより400mm以上も短いが、効率的なパッケージで大人3人と子供1人の4人乗りを実現した。走行性能では、1000ccエンジンを搭載し、10・15モード燃費は1リットルあたり23kmの超低燃費を達成、CO2排出量は1km走行あたり101gと、ヨーロッパで2012年導入予定の次期環境規制のCO2排出量130gにも対応する環境性能を誇る。また、最新の車両安定性制御システムの採用や、世界初となる後方エアバッグを含めた9つのエアバッグの標準装備など、最先端の環境・安全技術が盛り込まれている。国内希望小売価格は140万~160万円(税込み)。革新性が評価され、日本産業デザイン振興会の選定する「2008年度グッドデザイン大賞」、自動車専門誌記者が選ぶ「2008-2009日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。09年初めからはヨーロッパでも販売が開始される。