「男の娘」などとも書く。マンガ、アニメ、ゲームなどに登場する、女の子にしか見えない男の子を指す。「メガネっこ」や「ツンデレ」などと同様の「萌え属性」とする人もいる。2010年4月24日、一迅社がコミックやイラストから特集、情報ページまで、全編「オトコの娘」をテーマとした季刊誌「わぁい!」を創刊。発売に先立つ3月23日には東京のJR秋葉原駅に、「こんなかわいい子が女の子のはずがないじゃないか!」というキャッチコピーのついた電子ポスターも登場した。このジャンルを世に広めたのは江口寿史の「ストップ!!ひばりくん!」(「週刊少年ジャンプ」、集英社、1981~83年)とされる。美少女にしか見えない男の子「大空ひばり」を中心としたラブコメで、後続作品に大きな影響を与えた。2005年に恋愛アドベンチャー「処女はお姉さまに恋してる(おとめはボクにこいしてる)」(キャラメルBOX)と、「はぴねす!」(ういんどみる)が発売されたあたりから、ブームが再燃。10年は、2月に「ひばりくん」が27年ぶりに完結(小学館クリエイティブ刊)。「処女は~」も4月にPSP移植版(PS2移植時「乙女はお姉さまに恋してる」に改題、アルケミスト)、6月に新作「2人のエルダー」(キャラメルBOX)が発売される。現実世界への浸透も盛んで、ここ数年女装のハウツー本が次々に出され、「オトコの娘」のメイドカフェも登場。10年4月1日には「萌えっ子フリーきっぷ」を発行する北海道の沿岸バスが、エイプリルフール企画として「オトコの娘フリーきっぷ」というジョークをホームページに掲載した。